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〝Dream Team〟によってA5プロセッサ搭載デバイスであるiPad 2/iPhone 4SのiOS 5が攻略され、jailbreakツール『Absinthe』が一般へ解放されたため、旧来の『CommCenterClassic patch』を『CommCenter* patch』と改称して更新しました。今回の更新からはKDDI版iPhone 4Sを含むCDMAネットワークのキャリアバンドルにも対応しています。このブログの右上のほうにある v.backspace.jp のリポジトリからもインストールできます(動作に関して何の保証もありません)。
パッチを行うための解析方法に関してはBeta 1のエントリを引き続きご覧いただくとして、CommCenter周りに関する今回の更新内容について記しておきます。
現在のiOS 5ではCommCenterとCommCenterClassicが並立していてややこしいですが、おおまかに以下のように分類されます。
| ~iOS 4.x | iOS 5.x~ | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| iPhone 3GS | iPhone 4 | iPhone 4S | |||
| GSM | CDMA | ||||
| CommCenter | * | * | * | ||
| CommCenterClassic | * | * | |||
iOSのバージョン管理は、iOS 4.xでGSM版が4.3.x系/CDMA版が4.2.x系として分岐したのちにiOS 5で統合されたため、4.x時代はGSM/CDMA両者共にCommCenterという名前が同じ別々のプログラムで通信の管理を行っていたと思われます。
分岐したソースツリーをiOS 5で統合し、異なるテクノロジで構成されたハードウェアのハンドリングの必要性が出たこと、古いデバイスの将来的なアップデート停止を見越して、Qualcomm製ベースバンドチップではないiPhone 3GS/4 GSMの管理を〝Classic〟で行うようになったようです。
A5デバイスのjailbreakが攻略され、iPhone 4SにおけるCommCenter周りの詳しい状況とファイル群のチェックサムが他のA5非搭載デバイスと同様であることが確認できたため、今回のパッチより〝CommCenter* patch〟と改称してCommCenterへの対応を開始し、ベースバンド的に〝新しい〟デバイスであるiPhone 4 CDMA/iPhone 4Sのサポートを提供できるようになりました。
以降、(ベースバンド的に)〝古い〟デバイスのOSアップデートが提供され続ける限りにおいてはCommCenterClassicへのパッチもサポートし続けますが(ハードウェア故障等によって検証環境を失った場合を除く)、将来的にはCommCenterへ統合されてアップデートが停止されると考えられるため、Appleによって旧デバイスのOSアップデートが停止された場合は、パッケージには最終的な安定版(※iOS 4.xにおける4.3.3のような)へのパッチのみを同梱する形になると思います。あらかじめご了承ください。
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