DO NOT PAY FOR JAILBREAK YOUR DEVICE!

最近、『NTTドコモのSIMカードでLTEを使えるようにする』『ソフトバンクやKDDIで月額を払わなくてもテザリングができるように』などのフレーズで『CommCenter* patch』や各種キャリアバンドルをインストールする代行業者があるようで、たいへん多くの「どのような関係性があるのか」「無償で提供しているように見せかけてカネを取るのか」「いくら儲かるのか」といった問い合わせを受けています。

これらの悪質な業者と我々は、いっさい関係がありません。Jailbreakは無償で提供されるべきものであり、これを商用利用すべきものでもありません。 [続きを読む »]


2012年6月27日水曜日

〝The New iPhone〟のパーツ……? それならばnanoSIMを作ってみよう。

(W)8.8*(H)12.3*(D)0.67mmという大きさだけが先行していて、策定していたETSIは結局どのベンダーの案を採決したのかはイマイチ不明だった(日経によればApple案? ただしソースは日経)〝nanoSIM〟(4FF)と呼ばれる新しいSIMカードの規格があります。

どうもそれらしきスロットを含む、それっぽいパーツがどこからともなく筆者の手元に流れてきたので、SIMカードを切って検証してみましょう。

謎のパーツ群

その前に、ちょっとだけパーツ群を紹介しましょう。

それぞれのパーツはとても精度が出ていて、悪い中国人がちょっと〝オッ、これを作ればニホンジン簡単に騙されるアルよ!〟と言って作った感じではありません。──いや、iPhoneのカスタムパーツなどでは一見純正と見まごうようなパチモノがあるのも事実なのですが。

どこかGALAXY S IIIを彷彿とさせるブルーとシルバーといった感じの電着塗装ですが、塗装やメッキは剥げてきたときがみっともないからしない、というJobsの哲学はどこへ行ったのでしょうね(いやだからこそパチかもしれないんですかね)。

スロットも大変精度は高く、まあ、これなら確かにホンモノかも…… と思ってしまわないでもない出来です(ところで、最近は低品質のものしか出回っていませんが、iPhone 4初期のころは大変精度のよいニセスロットがありました)。

さて、気を取り直してSIMカットに移りましょう。

SIMカードについての前提知識

SIMカードの重要なパターンは縦の3本であるという点については、(もう2年近く前のエントリとなりますが)以前のエントリなどでも解説しています。そして、この〝3本〟はだいたい8mm程度に収まるようになっています。また、上下の6点にスロット側の端子が正しく接することも大事です。

この縦と横のラインが正しく合わせられていれば、nanoSIMもmicroSIMと同じように通常サイズのいわゆるSIMカード(※より正確にはこれはminiSIMカードで、本来のSIMカードはクレジットカードサイズ)と互換性があるため、nanoSIMをmicroSIMスロットや通常のSIMスロットへ挿入しても認識することになります。

3種類のSIMカードを重ねると、だいたいこんな感じのサイズ比になります。

nanoSIMを作ろう

いちばんめんどくさそうな新GE型をカットしてみましょう。新GE型は他社のものと比べて、第0と第4の両脇のラインがあるために第1〜3の幅が若干(0.5mm程度)狭くなっています。

まず、両サイドの第0と第4の両端がGNDとしてスロットと接する程度にほぼ等幅で残しつつ、端子を切り取ります(筆者の場合は、ハサミで大まかに切ってから爪ヤスリで整えています)。

下端は端子を若干削りますが、SIMトレイの下端を見る限りはiPhone 4/4Sと幅が同じであるため、下端のサイズをmicroSIMより大幅に切り取る必要はありません(同じ程度で大丈夫です)。

上端も下端と同じ程度切り取ると、ほぼ12.3mmくらいになるはずです。冒頭に記したサイズを念頭に置いて加工しましょう。上に示した画像とカットしたものを重ねると、だいたいこんな感じの比率でカットされます。

microSIMより小型化を為し遂げているのは、microSIMには存在する上端の余白がほぼなくなる程度に削減された点が大きいと思います。

作ったnanoSIMをテストしよう

まだ〝The New iPhone〟とでも呼ぶべき端末もnanoSIMスロットを持つ端末も存在しませんから、テスト機のiPhone 4に挿してみましょう。

スロットの端子とSIMのパターンの位置をだいたい合わせて、トレイごとグッと押し込みます(引き出しやすいように面取りしたセロハンテープを貼っています)。

SIMを認識して一瞬のアンテナピクトのあと、電界強度が〝検索中…〟になりました(※このSIMカードは解約済みのもので、テスト機にはアンテナが物理的に接続されていないため、最終的には圏外になります)。ICCIDも正しくこのカットされたSIMカードのものになっています。

もうこれで、いつnanoSIMスロットを採用したLumia 1000が来ても安心ですね! ──エッ、iPhone? 結局いつものごとく出るまで分からないよ??

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